宮城県石巻市の沿岸部に広がる万石浦。その万石浦へと抜ける水道沿いに位置するのが、今回紹介する渡波港です。
西側には「渡波港白灯防波堤」と呼ばれる巨大な堤防があります。一方、東側には観光名所のサン・ファン館に隣接する渡波港(佐須)エリアがあり、比較的穏やかな雰囲気の中で釣りができるのも特徴です。
ポイント同士の距離があるため、ランガンするなら車移動はほぼ必須。ただ、そのひと手間をかける価値があるのが渡波港で、状況に応じて「堤防」「港内」と釣り場を切り替えられます。
白灯防波堤・根元側

まず解説するのは、渡波港白灯防波堤の根元側です。
堤防の入口に立った瞬間、まず驚くのがそのスケール感。先端が視界に収まらないほど長く、全長は700m以上。初見だと「え、まだ続くの?」と二度見したくなるレベルです。

根元側の足元には沈みテトラが点在しており、正直ここで釣りをするのはかなり難しめ。仕掛けを入れる場所が限られ、根掛かりのリスクも高いため、あまりおすすめできません。

ただし、根元側の良いところもあります。それが堤防の壁に登りやすい点。壁に上がると、堤防沿いにズラッとテトラが設置されているのがよく分かります。

ただし――
テトラの上はかなり危険。
足場は不安定で、風や波がある日は特にリスクが高いため、無理は禁物です。釣果より安全優先、これは鉄則ですね。
そしてこの白灯防波堤、想像以上に長いです。徒歩で先端まで往復すると、釣りより散歩の方がメインになりがち。もし可能であれば、堤防移動用に自転車を持ってくるのもアリ。
根元側は「釣る場所」というより、白灯防波堤という巨大ポイントの入口。ここから先に、より本命となるエリアが続いていきます。
白灯防波堤・中腹〜先端

ここからが、渡波港白灯防波堤の本領発揮。
中腹より先は、正直どこで竿を出してもポイントと言っていいエリアです。万石浦へと抜ける水道に面しているため、潮の大小に関わらず流れが常に効いているのが最大の強み。魚が回遊しやすく、タイミングが合えば連発も十分狙えます。


底質は砂地がメインですが、のっぺりしているわけではありません。
ところどころに
- ストラクチャー
- 駆け上がり
- 潮がヨレる変化


が点在しており、「どこに魚が着くか」を自分で探す楽しさがあるのがこのエリアの魅力。観察力がそのまま釣果に直結します。
注意点として覚えておきたいのが、堤防の真下。
写真ではわかり難いですが、ここは段差になっているため、足元にストンと落とす釣りは不向き。狙うなら少し沖側へキャストするのがいいです。
意外に感じる人も多いのですが、先端まで行っても水深はそこまで深くありません。

堤防沿いには、壁に登るためのハシゴが設置されています。登ってみると外側にはテトラがびっしり。


無理は禁物。安全第一でいきましょう。
白灯台付近は向かい側にある沖提防に挟まれる形になり、流れが一気に加速します。ここはまさに一級ポイント。


とはいえ、白灯台の周囲はテトラで完全に囲まれており釣りはかなり難易度高め。無理に立ち入る必要はありません。

渡波港(佐須)側

続いては、白灯防波堤とは対照的な雰囲気を持つ渡波港(佐須)側です。
こちらへ来るには白灯台側から直接移動はできず、万石橋を渡って回り込む必要があるため、車移動は必須です。
最大の特徴は、沖提防に守られていて非常に穏やかなこと。

白灯防波堤の外海感とは打って変わって、港内は波も風も抑えられ、車を横付けできるポイントも多くファミリーフィッシング向きです。常夜灯も設置されているため、夜でも足元が明るく安心感があります。


一方で、正直に言っておきたい弱点もあります。
それは水深がかなり浅い点。サビキ釣りは厳しめです。狙い方としては、
- ちょい投げ
- 砂地を引いてくる釣り
がメインになりそうです。

なお、こちら側にも堤防はありますが、現在は封鎖されていて立ち入り不可。無理に入ろうとせず、港内の安全な場所で楽しむのが正解です。


渡波港(佐須)側は、
「ガチで釣る」よりも
「安全・快適に楽しむ」
そんなスタイルがハマるエリア。白灯防波堤とセットで考えると、状況や同行者に合わせて選べるのが渡波港全体の大きな魅力と言えます。
水深と底質について

渡波港全体の特徴としてまず押さえておきたいのが、水深はかなり浅い部類という点です。
港内から白灯防波堤周辺にかけて、どこも深場というほどの水深はなく、船の通り道になっている水道の中腹あたりで、ようやく2mを超える程度。見た目以上に浅く、「もう少しあるだろう」と思っていると肩透かしを食らいます。
底質は砂地がメインですが、完全なフラットというわけではありません。
実際には、
- 点在する根
- 小さな起伏
- 潮で削られた変化
があちこちにあり、これが魚の付き場を作っています。
メインターゲットになるのは、やはりフラットフィッシュ。
砂地+流れという条件が揃っているため、ヒラメやマゴチ系は非常に相性が良く、「どこに着くか」を考えながら探る釣りが楽しめます。
一方で、根が点在している分、根魚の魚影もかなり濃いのがこの港の面白いところ。
砂地のイメージが強い渡波港ですが、実際にやってみると「ここにもいるの?」という場面も少なくありません。
総合すると渡波港は、
浅場 × 砂地 × 点在する根 × 常に効く流れ
という少しクセのあるフィールド。
ただ、そのクセを理解できた人ほどハマる釣り場です。
