宮城県の夜の海で、ぬるっと現れる美味しいターゲット――それが「穴子(アナゴ)」です。実は宮城では、穴子のことを「ハモ」と呼ぶこともあり、地元の釣り人の間ではちょっとした常識なんです。そんな宮城の海では、堤防からでも簡単に穴子を狙うことができ、初心者にもピッタリな釣りのひとつです。
この記事では、宮城での穴子釣りの基本から釣れる場所、初心者でもバッチリ釣れるコツ、そして釣った穴子の美味しい食べ方まで、まるごとご紹介します!夜釣りデビューにもおすすめの穴子釣り、ぜひ楽しんでみてください。
穴子ってどんな魚?〜夜の海に潜む美味しいターゲット〜

穴子は細長い体が特徴のウナギに似た魚で、夜行性のため昼間はほとんど活動せず、日が沈んだ夜になるとエサを探して活発に動き出します。昼間は岩陰や砂泥底に潜ってじっとしていることが多く、まさに“隠れ上手”な魚です。
宮城県の海では、こうした砂泥底が広がる場所が多いため、穴子釣りにはぴったりの環境。特に夜になると、堤防や港の近くにもエサを求めて寄ってくるため、岸から狙える手軽なターゲットとして人気があります。
また、穴子はそこそこサイズが釣れるのも魅力。宮城では時に90cmを超えるような大物が上がることもあり、引きも強くて釣りごたえバツグン!見た目のぬるぬる感に驚くかもしれませんが、食べればふわっと柔らかく、絶品の美味しさが待っています。
穴子が釣れる場所は?宮城県内のおすすめエリア

穴子は「砂泥底(さでいてい)」と呼ばれる、泥と砂が混じった柔らかい海底を好んで生息しています。また、ちょっと意外かもしれませんが、工場の排水が流れ込むような場所も大好き。水質が少し濁っていて、エサとなる小魚やゴカイ類が豊富なエリアは、穴子にとってまさに“ごちそうゾーン”なんです。
宮城県の海は全体的に砂泥底が多いため、実は県内のほとんどの海岸線で穴子釣りが可能です。特に釣果が期待できるのは以下のエリアです:
- 松島湾エリア(塩竃・七ヶ浜周辺)
松島湾といったら穴子の有名な産地。松島湾は全体的に砂泥底が中心で、波も穏やか。塩竃や七ヶ浜近辺には工場地帯があり、穴子にとっては絶好の生息環境です。堤防や漁港からでも十分狙えます。 - 石巻近郊の沿岸部
工業地帯が広がる石巻周辺も穴子の実績が高いエリア。特に石巻港や旧北上川河口付近は、夜になると大物が狙えることもあります。
これらのエリアでは、夜釣りで静かに竿を出していると、ぬるっとした強い引きがやってくるかもしれません。堤防釣りでもじゅうぶん楽しめるので、初心者にもおすすめですよ!
穴子が釣れる時期と時間帯は?ベストシーズンを見逃すな!

穴子釣りは季節によって釣果が大きく変わります。宮城県では6月から1月頃までが釣れるシーズンで、特に夏(7月〜9月)はハイシーズン!水温が上がるこの時期は活性も高く、エサへの反応も抜群。夜釣りを楽しむには最高の季節です。
でも、意外と狙い目なのが冬の12月〜1月。寒い時期は魚の活性が落ちると思われがちですが、温排水が流れ込む砂泥底のポイントでは、穴子が集まりやすくなるため、知る人ぞ知る“穴場”になります。工場地帯の近くなど、水温がほんの少しでも高いエリアでは、思わぬ大物に出会えることも!
そして何より重要なのが時間帯。穴子は夜行性なので、夕方から夜にかけてが勝負どきです。日が沈むとともにエサを求めて動き出すため、夕マズメ〜3時間くらいまでが特におすすめの時間帯です。日中は穴の中でじっとしていることが多いので、夜釣りにチャレンジするのが成功のカギですよ!
穴子釣りのやり方は?シンプル仕掛けでOK!
穴子釣りに特別な道具や難しいテクニックは必要ありません。初心者にもおすすめなのが、**「ブッコミ釣り」**と呼ばれるシンプルな釣り方です。
ブッコミ釣りとは、重り付きの仕掛けにエサを付けて、海底にそのまま投げ込むだけのスタイル。竿を置いてアタリを待つだけなので、誰でも簡単に始められます。

【仕掛けはシンプルに】
穴子は釣り上げた後に体をクネクネと激しく動かすクセがあり、仕掛けが絡まってぐちゃぐちゃになりがち。そのため、複雑な仕掛けよりも、なるべくシンプルなものを使うのが正解です。市販の「投げ釣り仕掛け」や「ブッコミ仕掛け」で十分対応できます。
道糸:ナイロン 3~5号
太すぎず細すぎず、ほどよい強さでトラブルが少ないです。
オモリ:3号~8号(場所によって調整)
水深や潮の流れ次第で調整。深場や流れが強い場所では重めの8号、浅場では3~5号が使いやすいです。
針:穴子専用の針 8号~14号
小型なら8号、大型狙いなら14号程度を目安に。
市販の「投げ釣り仕掛け」や「ブッコミ仕掛けセット」をそのまま使ってもOK。仕掛け選びで迷ったら、釣具店で「穴子釣り用」と伝えると適したものを教えてくれますよ。
【エサはこれで決まり】
定番エサはアオイソメ。動きと匂いで夜の海でもしっかりアピールしてくれます。また、穴子は匂いに敏感な魚なので、サバやサンマの切り身などの強い匂いのするエサも効果的です。特に冬場や水温が低いときは、こうした匂い系エサのほうが反応が良いこともあります。
【持っていくと便利なもの】
釣れた穴子はぬるぬる&クネクネでとにかくつかみにくい!フィッシュグリップなどの道具がなくても、いらないタオルを1枚持っていけば安心。タオルで包むように持てば滑らず、安全に処理できます。
穴子のおすすめ料理は?やっぱり「煮穴子」が最高!

釣った後のお楽しみといえば、やっぱり「食べること」!穴子はウナギに似た見た目ですが、身はあっさりとして柔らかく、上品な甘みがあるのが特徴です。脂がしつこくないので、どんな料理にも合いやすいのが嬉しいポイント。
数ある穴子料理の中でも、特におすすめなのが――
★ 煮穴子(にあなご)
甘辛いタレでじっくりと煮込んだ煮穴子は、口の中でホロホロととろけるような食感。ご飯との相性も抜群で、丼にすれば「穴子丼」、そのままならおつまみにも最高です。
ポイントは、下処理をしっかり行うこと。
ぬめりを熱湯で取ったり、内臓をきちんと処理することで、臭みのない美味しい仕上がりになります。骨もやわらかくなるまで煮込めば、丸ごと食べられて栄養も満点!
他にもおすすめ料理はこちら:
- 天ぷら:サクッとした衣とふわふわの身が絶妙。揚げたてに塩をふるだけで贅沢な味。
- 白焼き:シンプルに塩で焼くだけでも旨味たっぷり。ワサビと醤油で食べればお酒がすすむ!
自分で釣った穴子だからこそ、どんな料理も特別な一品になります。釣って楽しい、食べて美味しい、まさに最高のターゲットですね!
まとめ:宮城の海で、穴子釣りを気軽に楽しもう!
宮城県の海は砂泥底が多く、穴子釣りにぴったりの環境が広がっています。特に松島湾や石巻周辺など、工業地帯に近い場所では良型の穴子が期待でき、初心者でも十分に釣果を狙えるのが魅力です。
釣り方はとってもシンプルなブッコミ仕掛けでOK。道糸やオモリ、針の号数も決まっているので、釣具店でそろえやすく、エサもアオイソメや切り身で対応可能です。
釣れる時期は6月~1月まで。夏はハイシーズンですが、冬は温排水エリアが狙い目と、時期によって面白さも変わります。
釣ったあとは、ふっくらとろける「煮穴子」でおいしくいただくのがおすすめ!
まさに「釣って楽しい、食べて美味しい」最高のターゲットです。
ぜひ、次の夜釣りは宮城の海でぬるぬるクネクネの穴子にチャレンジしてみてください!