宮城の海釣りといえば、アイナメやメバルが有名ですが、忘れてはいけないのが「クロソイ」です。
黒く精悍な姿と力強い引き、そして煮つけや刺身で楽しめる絶品の味わいが魅力。
防波堤やテトラ帯、磯場など身近な場所から狙えるため、初心者でも十分チャンスがあります。
この記事では、クロソイの特徴や釣り方、宮城でのおすすめポイント、美味しい料理法まで、初めての方にもわかりやすく解説します。
. クロソイとは?|特徴と魅力

クロソイは、宮城県の沿岸で一年中狙える人気のロックフィッシュです。
全体的に黒っぽい体色で、体の側面にはまだら模様があり、力強い体つきと鋭い目が特徴。見た目通りのパワフルな引きで、釣り人を夢中にさせます。
サイズと生息傾向
陸っぱり(防波堤や磯、テトラ帯)で釣れるクロソイは、30cm前後が多め。
クロソイは遊泳力が高く、ベイト(小魚)を追って広範囲に移動します。
そのため大型になると深場に落ちてしまう傾向がありますが、**スポーニングシーズン(産卵期)**には浅場に寄ってくるため、50cmオーバーの大物に出会えるチャンスもあります。
他の根魚との違い
アイナメやメバルなどの他の根魚は、比較的同じ場所に留まりやすい魚です。
一方でクロソイはベイトを追いかけて移動する習性があるため、釣果を上げるにはベイトの存在を意識することが重要。
海面で小魚が跳ねていたり、常夜灯周りにベイトが溜まっている場所は、クロソイが近くにいる可能性大です。
魅力ポイント
- 強烈な引きとスリリングなやり取り
- 陸っぱりからでも狙える手軽さ
- 季節やベイト次第で大型の夢もある
- 料理しても絶品(煮つけ・刺身など)
2. クロソイが釣れる時期と時間帯

クロソイは、宮城県沿岸で一年中狙える魚です。季節を問わず釣れますが、時期や時間帯を意識すると釣果アップにつながります。
大型狙いなら春のスポーニングシーズン
特に4月~5月はクロソイの産卵期(スポーニングシーズン)。
この時期は産卵のために大型個体が浅場へ寄ってくるため、50cmオーバーの大物を陸っぱりから狙えるチャンスがあります。
夜釣りが基本スタイル
クロソイは夜行性の魚で、暗くなると積極的にエサを探して泳ぎ回ります。
夕マヅメから夜、そして朝マヅメまでが最も狙いやすく、特に常夜灯周りやベイトが集まるポイントは好機です。
冬場はベイトが明かりに集まりやすく、そこへクロソイも寄ってくるため、常夜灯ポイントは冬の鉄板スポットになります。
日中は物陰を狙う
昼間のクロソイは物陰でじっとしていることが多いため、防波堤のヘチ(足元)やテトラの隙間、岸壁の穴などを狙う「穴釣り」や「ヘチ釣り」が有効です。
ベイトの動きが釣果を左右
クロソイはベイトを追って移動する習性があるため、釣行前や現地到着後にベイトの有無を確認しましょう。
海面で小魚が逃げ回っていたり、常夜灯下に群れが見える時は高確率でクロソイも近くにいます。
3. クロソイ釣りのタックルと仕掛け

ルアー釣りの場合
クロソイ狙いの基本は、ジグヘッド+ワームの組み合わせです。
ワームはシャッド系・ホッグ系・グラブ系など何でもOKで、マッチ・ザ・ベイトを厳密に意識しなくても釣れます。
- 推奨タックル
- ロッド:ロックフィッシュ用の7〜9フィートのロッド。硬めのシーバスロッドでも代用可。
- リール:スピニングリール3000番クラス。
- ライン:PE 0.8〜1号+フロロカーボンリーダー3〜4号(約1〜1.5m)。
- 狙うレンジ
クロソイは捕食時に中層〜上層を泳ぐことが多いため、そのレンジを中心に攻めます。 - アクション
大きめのリフト&フォールが基本。底を取ってからしっかり持ち上げ、ゆっくり沈める動きを繰り返すと効果的。 - おすすめリグ
フロートリグを使って、狙いたいレンジをゆっくり泳がせる釣り方は特に夜釣りで有効。 - その他のルアー
ミノーやシンキングペンシルでも釣果が期待できます。特に活性が高いときは表層系ルアーへの反応も良好。
エサ釣りの場合
エサ釣りでは、ウキ釣りが初心者でも扱いやすく、クロソイに効果的です。
- 推奨タックル
- ロッド:磯竿1.5〜2号、長さ4〜5m程度。
- リール:小型スピニングリール(2500〜3000番)。
- ライン:ナイロン3〜4号。
- エサの種類
アオイソメやサンマ切り身など匂いの強いものが特に効果的。小魚やイカの切り身でもOK。 - 仕掛け
- ウキを使い、中層〜上層を漂わせると夜釣りで好反応。
- ブラーやブラクリにイソメを付けて防波堤やテトラ際を探る「探り釣り」も有効。
- 日中はテトラや岸壁の隙間を狙う穴釣りスタイルもおすすめ。
4. クロソイが釣れる場所|宮城のおすすめポイント

クロソイは根魚の仲間なので、根が多く、隠れ場所が豊富な場所を中心に生息しています。基本はテトラ帯や岩礁帯を狙いますが、ベイトを追って移動する習性があるため、潮通しの良い堤防先端や港の出入り口も好ポイントになります。
基本的な狙い場所
- テトラ帯や岩礁帯
根掛かりしやすいですが、その分クロソイの隠れ家が多く釣果が出やすいエリア。 - 堤防先端や潮通しの良い場所
ベイトが流れ込む場所はクロソイも回遊してきやすい。 - 常夜灯周辺(冬場)
冬はベイトが灯りに集まりやすく、それを追ってクロソイも寄ってきます。夜釣りでは最優先でチェックしたいスポット。
宮城県内の有望エリア
- 石巻周辺
防波堤や港湾が多く、テトラ帯や潮通しの良いエリアが点在。漁港や磯場が豊富で、ナイトゲームに最適な常夜灯ポイントも多い。 - 牡鹿半島
岩礁帯やゴロタ場が広がり、クロソイの生息環境として抜群。大型狙いにも期待。 - 南三陸
テトラ帯や漁港内のストラクチャーが豊富で、初心者でも釣りやすい。 - 気仙沼
水深のある港や潮通しの良い防波堤が多く、春先の大型狙いにもおすすめ。
5. クロソイの釣り方のコツ

ルアー釣りのコツ

クロソイは夜行性で、暗い中でも目立つルアーに反応しやすい魚です。特にナイトゲームでは視覚的なアピールが重要になります。
- カラー選び
ワームの形や種類よりも、夜でも目立つ色が効果的。特に白(パール系)やグロー(夜光)カラーは定番です。 - 探り方
大きめのリフト&フォールで、ボトムから上層まで幅広く探ります。クロソイはレンジが日や時間で変わるため、上から下までまんべんなくチェックすることが大切です。 - フロートリグ活用
初心者におすすめなのはフロートリグ。中層〜上層をゆっくり泳がせることで、クロソイの回遊ルートに長くルアーを見せられます。初心者でもわかるメバリングのフロートの使い方 - 他のルアー
ミノーやシンペンも有効。特にメバル用の小型プラグはクロソイにも十分通用します。
エサ釣りのコツ
エサ釣りは、クロソイの警戒心が低い夜間に特に有効です。
- ウキ釣り
常夜灯周辺やテトラ際を狙い、ウキで中層〜上層を漂わせるとヒット率が上がります。 - エサ選び
アオイソメ、サンマやイカの切り身など、匂いの強いエサは特に有効。潮下にエサを流すように意識すると集魚効果もアップ。 - 探り釣り
ブラーやブラクリにイソメを付け、テトラ際や岸壁のキワを小刻みに探っていく方法も効果的。特に日中は穴釣りスタイルで狙うと良い結果が出やすいです。
6. クロソイの美味しい食べ方

クロソイは釣り人にとってファイトも魅力ですが、食べても絶品の魚です。淡白でクセがなく、刺身でも煮ても焼いても美味しくいただけます。ここでは特におすすめの食べ方をご紹介します。
お刺身
釣ったばかりのクロソイはもちろん美味しいですが、さらに旨味を引き出すには軽く寝かせて熟成させるのがおすすめです。
- 捌いた後、キッチンペーパーで水分をしっかり取り、ラップで包んで冷蔵庫で1〜2日寝かせます。
- 熟成させることで身が柔らかくなり、旨味が増して格段に美味しくなります。
- ポン酢やわさび醤油でさっぱりいただくのも◎。
煮つけ
クロソイは煮ても身崩れしにくく、脂の旨味がしっかり残ります。
- 醤油・みりん・酒・砂糖をベースにした甘辛い煮汁で、落とし蓋をして弱火でじっくり煮込みます。
- 生姜を加えると風味が増し、魚の臭みも抑えられます。
- 白いご飯にぴったりの一品になります。
まとめ
- クロソイは宮城県で一年中狙える人気のロックフィッシュ。
- 陸っぱりでは30cm前後が多いが、春のスポーニング期には50cm超の大型も浅場に寄る。
- 他の根魚と違い、ベイトを追って移動する習性があるため、ベイトの有無が釣果を左右する。
- 大型狙いは4〜5月、夜釣りが基本。日中は物陰やテトラの隙間を狙う穴釣りが有効。
- ルアーはジグヘッド+ワームが定番。カラーは白やグローなど夜でも目立つ色がおすすめ。
- エサ釣りはウキ釣りやブラー・ブラクリでの探り釣りが効果的。匂いの強いエサが有利。
- 宮城の有望エリアは石巻、女川、牡鹿半島、南三陸、気仙沼などの根が多い地域。
- 料理はお刺身と煮つけがおすすめ。刺身は1〜2日寝かせて熟成させると旨味が倍増。