宮城県の釣り人たちの間で「ドンコ」と呼ばれて親しまれている魚、実は正式な名前はチゴダラ。以前は「エゾイソアイナメ」と呼ばれていましたが、2019年の遺伝子解析によってチゴダラと同一種であることが判明し、現在はチゴダラが正式名称となっています。
ドンコは、根魚狙いの釣りでよく釣れるゲストフィッシュ的な存在。本命として狙う人は少ないものの、宮城の穴釣りではよく顔を出す常連さんです。しかも見た目に反して、食べると驚くほど美味しい魚なんです!
この記事では、そんなドンコ(チゴダラ)について、初心者にもわかりやすく釣り方や釣れる場所、そしておすすめの食べ方までを紹介していきます。知られざる“絶品魚”の魅力、ぜひチェックしてみてください!
ドンコ(チゴダラ)の生態とは?

ドンコは夜行性の魚で、夜になるとエサを求めて活発に動き回ります。逆に日中はというと、テトラの隙間や岩陰などのストラクチャーの影にじっと隠れていることが多いのが特徴です。
この性質から、昼間に穴釣りをすると高確率で釣れる常連さんとして、宮城の釣り人にはおなじみの存在となっています。しかも雑食性が強く、エサでもルアーでも反応するため、初心者でも比較的簡単に釣れるのがうれしいポイント。
夜釣りをしていると、「あれ?またドンコか!」と狙っていないのに釣れてしまうこともよくある話。そんな“釣れすぎる魚”ですが、意外にもその生態は面白く、知れば知るほど奥深いターゲットでもあります。
宮城県でドンコが釣れる場所は?

ドンコ(チゴダラ)は宮城県内の多くの釣り場で狙える魚で、実は「どこでも釣れる」と言っても過言ではありません。ただし、特に釣果が期待できるのは“根が多い場所”。具体的には、海藻が茂っているエリアや岩場、テトラポット周辺など、障害物の多い場所が好ポイントです。
県内で有望なのは、まず石巻や南三陸、気仙沼などの根が多いエリア。これらの場所はドンコの好む環境が整っており、数釣りも期待できます。
また、仙台周辺でもチャンスは十分。たとえば塩竃や七ヶ浜、名取・亘理などの県南の漁港でもドンコは釣れるので、手軽に楽しむことができます。特にテトラ周辺や小さな漁港の岸壁など、根魚が付きやすい場所を探すのがポイントです。
初心者の方でも、足場のよい堤防や漁港から気軽に狙えるのがドンコの魅力。「とりあえずやってみる」と釣れちゃうことも多い、身近なターゲットなんです!
ドンコが釣れる時期と時間帯は?

ドンコは一年を通して釣れる魚ですが、特におすすめのシーズンは11月〜3月の冬場。この時期のドンコは肝がパンパンに育っており、味も格別!「ドンコ汁」は寒い季節のごちそうとして人気があります。
普段は「またドンコか〜」とがっかりされがちですが、冬になるとむしろ釣れてうれしいありがたい存在に変身。ほかの魚がなかなか釣れない厳寒期でも、ドンコは元気いっぱいで釣れてくれるんです。
時間帯としては、ドンコは夜行性なので夜釣りがベストタイム。夜になるとエサを求めて活発に動き回るので、メバルやソイ狙いのゲストフィシュとしてヒットすることも多いです。
とはいえ、昼間でも穴釣りをすれば十分釣れる魚なので、初心者の方でも日中の釣りで手軽に楽しめます。堤防の隙間やテトラの影など、ドンコが隠れていそうな場所を探してみましょう!
ドンコの釣り方|初心者でも簡単に楽しめる!
ドンコを本命で狙う人は少ない魚ですが、実はとても釣りやすくて、初心者にもピッタリのターゲットです。釣り方もシンプルで、特別な道具やテクニックは必要ありません。
● 基本はブッコミ釣りでOK

最も手軽な方法はブッコミ釣り。重り付きの仕掛けを投げて海底に沈めるだけでOKです。エサはアオイソメが定番。よく動き、匂いも強いのでドンコが寄ってきます。
また、ドンコは雑食性が高いので、匂いの強いエサにもよく反応します。たとえば、
- サバの切り身
- サンマの切り身
- イカの塩辛
なども効果バツグン!余りものの食材でも十分釣れちゃいます。
● 穴釣りもおすすめ!

テトラの隙間や岸壁の穴を狙う穴釣りも有効です。ブラクリ仕掛けにアオイソメや切り身エサをつけて、隙間に落とすだけでドンコが飛びついてきます。根魚狙いのついでに釣れてくれる、うれしいターゲットです。
● 夜はルアー釣りもイケる!

夜釣りではルアーでもドンコが狙えます。おすすめは、
- ジグヘッドに匂い付きのワーム(2インチ前後)をセット
- ボトム(底)をズルズルと引いてくる「ズル引き」アクション
ワームの匂いにつられてドンコがアタックしてくるので、メバリングやソイ狙いのゲストフィッシュとしてよくヒットします。
ドンコの料理|絶対食べてほしい「ドンコ汁」!

ドンコは見た目の地味さとは裏腹に、食べると感動するレベルの美味しさを持つ魚です。中でもおすすめは、もうこれ一択「ドンコ汁」です!
ぷるぷるとした白身はもちろんですが、何よりも注目してほしいのが肝。ドンコの肝はクセが少なく、濃厚でクリーミー。味噌仕立ての汁に入れると、旨味がスープに溶け出して最高のごちそうになります。
寒い冬に釣れたばかりのドンコで作るドンコ汁は、体の芯から温まる絶品料理。**釣って楽しい、食べて感動!**そんな魚がドンコなんです。
※内臓は鮮度が落ちやすいので、釣ったらすぐに処理して持ち帰るのがポイントですよ。
まとめ|地味だけど侮れない!宮城の“冬の味覚”ドンコ(チゴダラ)
ドンコは、宮城県で一年中釣れる身近な魚。特に冬場の釣りでは、他の魚が釣れない中でも元気に姿を見せてくれるありがたい存在です。
日中は穴釣り、夜はブッコミ釣りやルアーで狙える釣りやすさも魅力のひとつ。初心者でも簡単に釣れるので、これから釣りを始めたい方にもおすすめのターゲットです。
そして何より、冬のドンコは**「ドンコ汁」で食べると絶品!**肝の旨味がしみ出した味噌仕立てのスープは、寒い季節の最高のごちそうになります。
見た目や立ち位置は“脇役”でも、知れば知るほど奥深いドンコの魅力。ぜひ一度、釣って・食べてその実力を体感してみてください!