宮城県の海には、季節ごとにさまざまな魚が姿を見せますが、その中でも初心者に特におすすめなのが「メバル」です。岸からでも狙いやすく、釣り方もシンプル。しかも釣ったあとは煮つけや唐揚げなど、美味しくいただけるのが魅力です。この記事では、そんなメバルの特徴から釣り方、釣れる場所、料理方法まで、初心者の方にもわかりやすくご紹介します。夜の堤防で、釣れる楽しさをぜひ体験してみてください!
メバルってどんな魚?〜生態の基礎知識〜

宮城県の海は、全国的にもメバルがよく釣れる「メバルの宝庫」として知られています。特に三陸海岸は、入り組んだ地形と豊富な魚影に恵まれた好ポイントが多く、初心者からベテランまで多くの釣り人に人気のエリアです。
🐟 根魚の代表・メバルとは?
メバルはカサゴの仲間で、岩場やテトラ帯、堤防の隙間など、海底に起伏がある「根」と呼ばれる場所を好む魚です。宮城でも漁港や防波堤、磯場など様々なフィールドで狙うことができる、非常に身近なターゲットです。
🌙 夜行性で夜釣りが狙い目
メバルは夜行性で、夕方から夜にかけて活発にエサを求めて動き出します。宮城の漁港や堤防では、常夜灯まわりが特に好ポイント。夜釣りでは一気に数釣りが楽しめることもあります。
三陸では「尺メバル」も狙える!
通常は10〜20cmほどのサイズが多いですが、宮城・三陸海岸沿いでは30cmを超える「尺メバル」が釣れることもあり、夢のある釣り場です。潮通しの良い磯場や、沖向きの堤防が特に有望です。
🍤 何を食べてるの?
メバルは小魚、エビ、カニ、ゴカイ、アミエビなどをエサにしています。動くものに敏感に反応するため、エサ釣りでもルアーでも釣れる万能なターゲットです。
🎨 実は3種類いる!メバルの色のちがい
「メバル」とは通称で、実は細かく見ると赤メバル・白メバル・黒メバルの3タイプが存在します。見た目だけでなく、すむ場所や習性にも違いがあります。
- 赤メバル(アカメバル)
体色は赤みがかった茶色で、深場の岩礁域や海藻の多い藻場を好んで生息しています。比較的動きが少なく、根に着いてじっとしているタイプ。煮付けや塩焼きにして美味しいことから、食用魚としても人気があります。 - 黒メバル(クロメバル)
全体的に黒っぽい体色で、回遊性があるのが特徴。潮の流れが効いている場所や、常夜灯の明暗境目など流れの変化があるポイントによくついています。釣り人の間では**「ブルーバック」**とも呼ばれることがあり、引きが強く、ルアー釣りにもよく反応します。 - 白メバル(シロメバル)
体はやや薄い色合いで、茶色〜グレーに近い見た目をしています。防波堤や港内の岸壁など浅場のストラクチャー周りによくついており、釣れる数が多いため初心者には最も身近な存在です。
メバルはどこで釣れる?〜宮城のおすすめ釣り場も紹介〜

メバルは「身近な場所で気軽に楽しめる魚」として、初心者にも人気のターゲットです。宮城県の沿岸部にはメバルが生息する場所がたくさんあり、どこから釣りを始めればいいか迷ってしまうほどです。まずはメバルが好む環境についてざっくり解説し、その後に宮城県内の具体的な釣りスポットをご紹介します。
🎯 メバルが釣れる場所の特徴(全国共通の傾向)
メバルは「根魚」と呼ばれる通り、海底の変化がある場所を好んで暮らしています。特に以下のような場所はメバルがよく釣れる定番ポイントです。
- 漁港の岸壁や堤防まわり:足場が良く初心者にもおすすめ。常夜灯周辺が特に有望。
- テトラポッド帯:メバルが隠れやすい場所。穴釣りやルアーで狙いやすい。
- 海藻が多い場所:エサとなる小魚や甲殻類が豊富で、メバルのエサ場になっています。
- 磯場:潮通しがよく、サイズの良い個体が狙える本格派ポイント。
- サーフ(砂浜):意外にも浅場に接岸することがあり、夜釣りや春先のサーフで釣れることも。
このように、メバルはさまざまな環境に対応できる魚で、都市近郊でも狙える非常に身近なターゲットです。
📍 宮城県でメバルが釣れるおすすめスポット
宮城県は全国的にもメバルの魚影が濃いエリアとして知られています。なかでも注目すべきエリアをいくつかご紹介します。
■ 石巻周辺の漁港
石巻市内には釣りがしやすい漁港が多く、港内の岸壁や堤防周りで数釣りが楽しめます。初めてメバル釣りをする方にはぴったりのエリアです。
■ 牡鹿半島
地形が複雑で、テトラ・磯・漁港が入り組んだ好環境。潮通しもよく、サイズ・数ともに狙えます。昼間は磯、夜は漁港での釣りがおすすめ。
■ 塩竃〜県南の漁港
サイズはやや小ぶりになる傾向がありますが、アクセスしやすい釣り場が多く、ファミリーフィッシングにも最適。手軽にメバルを楽しむならこのエリア。
■ 気仙沼〜南三陸
「尺メバル(30cm超)」を狙いたいなら、この三陸海岸沿いのエリアがおすすめです。潮の流れが速く、岩場も豊富で、大型が潜んでいる可能性大。ベテランからも人気の高い一級ポイントです。
メバルがよく釣れる時期はいつ?〜宮城の季節と海水温に注目〜

メバルは季節を問わず釣ることができる「周年ターゲット」ですが、時期によって釣りやすさやサイズに違いがあります。ここでは、宮城県の気候に合わせたメバルのベストシーズンや、釣行時に意識したい「海水温」についてわかりやすく解説します。
📅 一年中狙えるけれど、ハイシーズンは秋〜春!
宮城県では、メバルは基本的に一年中釣ることができます。ただし、本格的に釣りやすくなるのは水温が下がり始める11月頃から5月頃までの寒い季節です。特に夜釣りでは数もサイズも狙える「ハイシーズン」になります。
🥚 産卵期はちょっと注意(2月前後)
ハイシーズンの中でも2月前後はメバルの産卵期にあたるため、一時的に食いが落ちて釣れにくくなることがあります。メバルの行動がやや不安定になるため、この時期はポイント選びがより重要になります。
🌡️ 月よりも水温がカギ!12℃〜18℃がベスト!
メバルの活性は海水温に大きく影響されます。特に水温が**12℃〜18℃**くらいになると非常に活発にエサを追うようになり、釣果が伸びやすくなります。夜の岸壁やテトラ帯ではこの温度帯の時期がチャンス!
逆に、水温が23℃以上になる夏場は、メバルは深場に移動してしまい、浅場では釣れにくくなります。
🌸「春告魚」と呼ばれるメバル
メバルは「春告魚(はるつげうお)」という別名を持ち、春先の海水温が上がり始める時期に活性がグッと上がることでも知られています。4月〜5月は釣れやすくなり、初心者にも狙いやすい季節です。
✅ 時期のまとめ
時期 | 特徴 |
---|---|
11月〜1月 | ハイシーズン!夜釣りで数・型ともに狙える |
2月 | 産卵期で一時的に食いが渋ることがある |
3月〜5月 | 春告魚シーズン!海水温の上昇で活性アップ |
6月〜10月 | 徐々に釣りにくくなる、夏は深場に落ちる傾向 |
メバルの釣り方(ルアー編)〜手軽で楽しいメバリング入門〜
メバルは夜行性の為、夜に釣りをするのが基本です。日中でも釣れますが夜の方が難易度は格段に低いです。
メバルはエサでもルアーでも釣れる万能な魚ですが、最近では手軽でゲーム性も高い**ルアー釣り(通称:メバリング)**が人気を集めています。道具もシンプルで、夜の常夜灯まわりなどで気軽に楽しめるのが魅力です。
ここでは、初心者でも始めやすいメバリングの基本とコツをご紹介します!
🎣 まずは「ジグヘッド+ワーム」が基本!

最もシンプルで初心者におすすめなのが、ジグヘッドにワームをつけるだけのスタイル。必要な道具も少なく、すぐに始められます。
ジグヘットの詳細はこちらの記事へ初心者向け!メバリングでのジグヘッドの使い方+おすすめ5選
ワームの詳細はこちらの記事へ【初心者必見】ワームの使い方完全ガイド!
【おすすめのセッティング】
- ジグヘッドの重さ:1g〜5g
軽いほど自然な動きが出ますが、風や潮の流れがあるときは少し重めが使いやすいです。 - ワームのサイズ:2インチ前後
ゴカイや小魚に似せたワームが定番。
💡 狙い目は常夜灯まわり!
夜になると、港の常夜灯にプランクトンが集まり、それを狙ってメバルも寄ってきます。灯りの明暗の境目は特にヒット率が高く、初心者はまずこの「常夜灯下」を狙うのがセオリーです。
🐟 表層〜中層をスローに引くだけでOK
活性の高い時期(春先など)は、表層近くに浮いているメバルも多く、ワームを投げて着水と同時にゆっくりリールを巻いてくるだけでも十分に釣れます。細かいアクションは不要で、「ただ巻き」だけで釣れるのも魅力です。
🚀 遠くを狙いたい時は「フロートリグ」
常夜灯の明かりが届かない沖のポイントや、警戒心の強い大きめの個体を狙うときは、フロート(浮き)を使ってルアーを遠投する方法もおすすめ。フロートで軽いワームを遠くまで運べるので、岸からの攻略範囲が一気に広がります。
フロートの詳細はこちらの記事へ初心者でもわかるメバリングのフロートの使い方
🎮 ゲーム性を楽しむなら「プラグ」もおすすめ!
もっとメバリングを楽しみたい!という方には、ミノーやシンキングペンシル、トップウォーターなどの「プラグ」ルアーに挑戦するのも面白いです。ワームよりもテクニックが必要ですが、視覚的にアタリを楽しめるのでエキサイティングな釣りになりますよ。
プラグについての詳細な記事はこちら【初心者必見!】メバリング用のプラグの基礎知識と使い方
メバルの釣り方(エサ釣り編)〜のんびり楽しむウキ釣りスタイル〜
ルアー釣りも人気ですが、エサ釣りならではの楽しさもメバル釣りの魅力のひとつです。シンプルな仕掛けで、アタリを待つドキドキ感をじっくり味わえるのがエサ釣りの良いところ。ここでは初心者でもすぐに始められる延べ竿+ウキ釣りスタイルを中心に解説します。
🎣 のんびり派には「延べ竿でのウキ釣り」がおすすめ!

リールを使わず、シンプルな延べ竿でウキを眺めながらのんびり待つ釣りは、初心者にもぴったり。特に夜釣りでウキがスーッと沈む瞬間は、見ているだけでワクワクします!
【基本の道具】
- 延べ竿(3〜4.5m前後)
- 小型の電気ウキ or 棒ウキ
- ハリス付きの小さな針(メバル用など)
- ガン玉(オモリ)
- エサ:アオイソメ・オキアミ・モエビ
🍤 エサの種類と使い分け
エサ釣りでは、いくつかの種類が使えます。それぞれに特徴があるので、状況に応じて使い分けると効果的です。
- アオイソメ
万能タイプの虫エサ。動きと匂いでメバルを誘います。小さめにカットして針につけると効果的。 - オキアミ
柔らかくて喰い込み抜群。ただし外れやすいため、こまめなエサチェックが必要です。 - モエビ(生きエサ)
**最強のメバルエサ!**動きのあるモエビはメバルの食い気を引き出します。釣具屋で購入できる「活きエビ」を使い、チョン掛けでセットするのが基本。
ただし、ほかのエサに比べてやや高価なのがデメリット。手軽さよりも釣果重視のときに使うと良いでしょう。
📍 狙うべきポイントはここ!
エサ釣りでも、狙うべき場所はルアー釣りと共通です。
- 常夜灯周り:夜になるとプランクトンが集まり、それを狙ってメバルが寄ってきます。
- 海藻の多いエリア:隠れる場所が多く、エサも豊富なのでメバルが着きやすいです。
- テトラ帯:メバルの格好の隠れ家。潮のヨレや隙間周辺を丁寧に攻めましょう。
📝 ちょっとしたコツ
- アタリがあってもすぐに合わせず、ウキが沈み切ってからゆっくり合わせるとバレにくいです。
- 食いが渋い時は、小さめのエサ&針を使うと反応が良くなることも。
ルアーよりもナチュラルにアプローチできるエサ釣りは、初心者やファミリーフィッシングにもおすすめのスタイルです。夜風にあたりながら、ウキが沈むのをじっと待つ──そんな時間もメバル釣りの醍醐味です。
第5章:釣ったメバルを美味しく食べよう!〜おすすめの料理法〜

釣りの楽しみは、魚を釣るだけじゃありません。自分で釣った魚を料理して食べる――これは釣り人ならではの特権です!
メバルは白身でクセがなく、さまざまな調理法に合う万能な魚。ここでは、初心者にもおすすめの美味しい料理法をご紹介します。
🍣 まずは鮮度勝負の「刺身」
25cm以上の良型が釣れた場合、ぜひ試してほしいのが「刺身」です。コリコリとした歯ごたえと、ほんのり甘みのある白身は絶品。皮を引くのが少し難しいですが、湯引きして「皮付き刺身」にするのもおすすめです。
🔥 シンプルだけど旨い「塩焼き」
ウロコと内臓を取って塩を振り、グリルやフライパンで焼くだけ。素材の味をそのまま味わえる塩焼きは、メバルの美味しさをダイレクトに楽しめる定番メニューです。
🍲 一番のおすすめは「煮つけ」!
メバル料理といえば、やはり「煮つけ」が一番のおすすめ!甘辛いタレが白身に染み込み、ふっくらとした食感と濃厚な味わいが絶妙。ごはんとの相性も抜群です。
【簡単煮つけレシピ(2人分)】
- メバル:2尾(ウロコと内臓を取り除いておく)
- 醤油:大さじ2
- みりん:大さじ2
- 酒:大さじ2
- 砂糖:大さじ1
- 水:100ml
- 生姜スライス:2〜3枚
材料を鍋に入れて煮立て、メバルを加えて落とし蓋をして中火で10〜15分。仕上げに煮汁をかけながら煮詰めれば、ツヤツヤで食欲そそる一品に仕上がります。
🐟 小型メバルには「から揚げ」が最高!
15cm以下の小さなメバルが釣れたときは、**頭ごとカラッと揚げる「から揚げ」**がおすすめ。ウロコと内臓を取って塩コショウをふり、片栗粉をまぶして揚げるだけでOK。**骨まで丸ごと食べられて、外はサクサク中はふっくら!**子どもにも大人気の一品です。
メバルは、どの調理法でも美味しく食べられる万能な魚。自分で釣った魚だからこそ、料理の楽しさもひとしおです。初心者の方も、ぜひ気軽にチャレンジしてみてくださいね!
まとめ:メバル釣りは気軽に始められる最高の釣り!

宮城の海には、初心者でも楽しめる魚がたくさんいますが、中でもメバルは特におすすめのターゲットです。
漁港や堤防など身近な場所で狙え、ルアーでもエサでも釣ることができる手軽さ。そして何より、釣ったあとの「美味しさ」もメバルの大きな魅力です。
釣れる時期は秋〜春が中心。常夜灯のある港に行けば、のんびりウキ釣りも、ゲーム性の高いルアー釣りも楽しめます。
サイズの大小にかかわらず、刺身、塩焼き、煮つけ、から揚げなど、いろんな料理にできるのも嬉しいポイント!
「釣って楽しい」「食べて美味しい」「道具もシンプル」――
そんな三拍子そろったメバル釣りを、ぜひ宮城の海で体験してみてください。きっと、釣りの楽しさがもっともっと広がりますよ!