アジングを始めて、近場の常夜灯や足元でアジが釣れるようになると、次に気になってくるのが「もっと大きなアジはどこにいるんだろう?」という疑問ではないでしょうか。実は、そう感じた時こそがステップアップのタイミングです。近場のアジも楽しいですが、良型のアジは意外と少し沖にいることが多いのです。
とはいえ、軽いジグヘッドのままでは、沖に届かず歯がゆい思いをすることもありますよね。そんなときに活躍するのが、今回ご紹介するフロートアジングです。フロートアジングは、浮きの力を使ってルアーを遠くまで飛ばし、沖のアジをじっくり狙える釣り方。難しそうに見えて、実は基本さえ押さえれば初心者の方でも十分に挑戦できる釣り方でもあります。
この記事では、「近場のアジから次の一匹へ進みたい人」「沖の良型アジを狙ってみたい人」に向けて、フロートアジングの基本から実践のコツまで、やさしく丁寧に解説していきます。
近くで釣れる楽しさから、沖で獲る楽しさへ。
フロートアジングで、あなたのアジングの世界をもう一段広げてみませんか?
第1章:フロートアジングとは?ジグ単との違いと魅力

フロートアジングとは、その名のとおり「フロート(浮き)」を使ってアジを狙うアジングの釣り方です。通常のアジングでは、ジグヘッドの重さだけでルアーを飛ばしますが、フロートアジングではその先にフロートを取り付けることで、一気に遠投性能がアップします。
「アジングって近くしか狙えない釣りでしょ?」と思っている方も多いかもしれませんが、フロートを使えば話は別。
ジグ単では届かない沖の回遊ルートや、沖のブレイクラインまでしっかり攻められるのが最大の特徴です。
ジグ単アジングとの大きな違い
- ジグ単:軽くて操作しやすいが、飛距離は出にくい
- フロート:少し仕掛けは長くなるが、圧倒的に遠くまで届く
ジグ単は足元〜近距離のアジを手返しよく狙うのが得意ですが、フロートアジングは「沖にいるアジを狙い撃ちできる釣り」になります。つまり、近場で釣れなくなった時の切り札にもなる釣り方なのです。
フロートアジングはどんな人に向いている?
フロートアジングは、こんな人に特におすすめです。
- もっと良型のアジを釣ってみたい
- ジグ単で届かない沖が気になっている
- 釣りの幅をもう少し広げてみたい
「まだ初心者だから無理かも…」と思うかもしれませんが、実はそこまで難しい釣り方ではありません。仕掛けの組み方と、基本的な投げ方・巻き方さえ覚えれば、誰でも再現できるのがフロートアジングの良さです。
なぜ沖のアジは“良型”が多いのか?

近場で釣れるアジは小型が多く、サイズが伸び悩むことも少なくありません。一方で沖には、
- エサが豊富
- プレッシャーが少ない
- 回遊ルートになっている
といった理由から、良型のアジが溜まりやすいポイントがたくさん存在します。
フロートアジングは、そんな“サイズが期待できる場所”にルアーを送り込める、まさに良型狙いのためのアジングとも言えます。
第2章:フロートの仕組みと基本構造
フロートの基本構造
フロートの基本構造は、実はとてもシンプルです。
まず最初に覚えておきたいのは、フロートは「メインラインとリーダーの間」に入れるという点です。
仕掛けの流れは、次の順番が基本になります。
ロッド → リール → メインライン → フロート用スナップサルカン → リーダー → ジグヘッド → ワーム
具体的な組み方としては、

- メインラインの先に フロート用のスナップサルカン を結ぶ
- そのスナップに フロート本体を取り付ける
- フロートの下側に リーダーを約半ヒロ(70〜80cm前後) 結ぶ
- その先に 1g前後のジグヘッド+ワーム を取り付ける
という形になります。
フロートの種類に関しては各メーカがいりいろだしていますが、個人的に良く使っているのはアルカジックジャパンのシャローフリークとジャングルジムのトバッシュです。
第3章:フロートアジングのタックル選び|アジングより“少し強め”が正解
フロートアジングは、通常のアジングとは違い、10g〜15g前後のフロートを投げて釣るスタイルになります。
そのため、ジグ単アジングと同じ感覚の繊細なタックルだと、投げにくかったり、操作が不安定になったりすることもあります。
基本の考え方はとてもシンプルで、
「アジングより少し強め」「遠くまで投げられる」タックルを選ぶこと。
これさえ押さえておけば、フロートアジングは一気にやりやすくなります。
ロッド選びのポイント|MLクラスが最適解
フロートアジングでは、アジングロッドよりも、少しパワーのあるロッドが理想です。
おすすめなのは、
- エギングロッドの MLクラス
- シーバスロッドの MLクラス
このあたりが、フロートアジングにはちょうど良い硬さになります。
10g〜15gのフロートをしっかり背負って投げることができ、なおかつアジの引きも楽しめる、非常にバランスの良いパワーです。
また、遠投性能を重視するなら、ロッドの長さは8ft(8フィート)以上は欲しいところです。
8ft以上あれば、
- フロートをしっかり飛ばせる
- 沖のポイントに届きやすい
- 足場が高い場所でも取り回しが楽
といったメリットがあります。
リールは2000番以上でOK|細かいこだわりは不要
リールに関しては、そこまで神経質になる必要はありません。
2000番以上のスピニングリールであれば、基本的に何でもOKです。
フロートはある程度重さがあるため、
- 小さすぎるリールだと巻きが重い
- 遠投時にライン放出がスムーズでない
といった問題が出ることがあります。
そのため、2000番〜2500番あたりを使っておくと、安心して釣りができます。
PEラインは0.4〜0.8号がちょうど良い
フロートアジングでは、飛距離と感度の両立がとても大切になります。
そのバランスが一番取りやすいのが、PE0.4号〜0.8号前後です。
- 0.4〜0.6号:飛距離重視、感度も抜群
- 0.8号:強度重視、トラブルが少ない
最初は 0.6〜0.8号あたり を選んでおくと、扱いやすくて安心です。
リーダーは少し強めの6〜8lbがおすすめ
フロートアジングでは、リーダーも少し強めにしておくのが基本です。
おすすめは 6〜8ポンド(lb)前後。
- 沖で不意に良型が掛かっても安心
- フロートの重さにも負けない
といったメリットがあります。
アジングより少し太めでも、食いが極端に落ちることはほとんどありませんので、まずは強度重視でOKです。
フロートアジングのタックルは「強すぎず・弱すぎず」
ここまでをまとめると、フロートアジングの基本タックルはこんなイメージになります。
- ロッド:エギング or シーバスロッドの MLクラス(8ft以上)
- リール:2000番以上
- PEライン:0.4〜0.8号
- リーダー:6〜8lb
アジングより少しだけ強く、でもゴツすぎない。
このバランスが、フロートアジングを一番気持ちよく楽しめるセッティングです。
ワーム選びも釣果を左右する|匂い付きワームが強い理由
フロートアジングで使うワームは、基本的にはアジング用のワームで問題ありません。
普段ジグ単で使っているワームをそのまま流用しても、しっかりアジは釣れます。
ですが、さらに釣果を伸ばしたいなら「匂い付きワーム」を使うのが非常に効果的です。
具体的には、
- ガルプ
- 熟成アクア
といった、強い匂いと味が付いたワームがおすすめです。
なぜ匂い付きワームがフロートで効くのか?
その理由はとてもシンプルで、
沖を回遊しているアジは、食い気が非常に旺盛で、匂いにも敏感だからです。
フロートアジングで狙うアジは、
- エサを探して回遊している最中
- 競争意識が強い
- 見つけたものにすぐ反応する
といった特徴があります。
そんな状況で、匂いと味のあるワームが流れてくると、反射的に口を使う確率が一気に上がります。
特に、
- 潮が濁っている時
- 波がある時
- 夜で視界が効きにくい時
こういった条件では、匂いのアピール力が釣果を大きく左右することも珍しくありません。
第4章:フロートアジングの基本的な釣り方|投げて、ゆっくり巻くだけでOK
フロートアジングの釣り方は、実はとてもシンプルです。
難しいアクションや細かい操作は必要なく、基本は「投げて、ゆっくりただ巻き」。
これだけで、沖を回遊しているアジはしっかり反応してくれます。
まずは複雑に考えず、遠くに投げて、一定のスピードでゆっくり巻くことを意識しましょう。それだけで、フロートアジングは十分に成立します。
フロートは「ドリフト」で流すと釣果が伸びやすい
フロートアジングで、ぜひ意識したいのがドリフトと呼ばれる釣り方です。
ドリフトとは、フロートを潮の流れに乗せて、自然に流しながら誘う釣り方のことです。
やり方はとても簡単で、
- フロートを沖にキャスト
- すぐに強く巻かず、潮の流れに任せる
- ラインが張りすぎないように、ゆっくり巻いてコントロールする
これだけです。
無理にアクションを入れるよりも、「流れに任せる」くらいの感覚の方が、アジは違和感なく口を使ってくれます。
特に潮が効いている日は、このドリフトがハマると連発することも珍しくありません。
レンジは「上の方だけ」でOK
フロートアジングで狙う沖のアジは、回遊中で食い気が非常に旺盛な個体が多いのが特徴です。
そのため、細かくレンジを刻んで探る必要はなく、基本は表層~中層の“上のレンジだけ”でOKです。
キャストしたら、あとはゆっくり巻いてくるだけで十分。
「深く探らなきゃ釣れない」という考えは、フロートアジングではあまり必要ありません。
アタリは「ひったくるように」出る
フロートアジングのアタリは、ジグ単とは少し違います。
コン…という繊細なアタリよりも、「ゴンッ!」とひったくるような強いアタリが出ることが多いのが特徴です。
このとき、無理に鋭くアワセを入れる必要はありません。
そのままハンドルを巻き続けるだけの、巻きアワセで十分にフッキングします。
むしろ、強くアワセすぎると、
- 口切れ
- バラシ
- ラインブレイク
につながることもあるので、「当たったら巻き続ける」くらいの意識がベストです。
フロートアジングは「簡単なのに奥が深い」
ここまでの釣り方をまとめると、
- フロートを沖に投げる
- ゆっくりただ巻き
- 潮に乗せてドリフト
- レンジは上だけ
- アタリは巻きアワセ
この5つを意識するだけで、フロートアジングはしっかり成立します。
シンプルだからこそ、初心者でもすぐに結果が出やすく、そしてハマると奥が深い。
それが、フロートアジングの大きな魅力です。
第5章:フロートアジングが最も活躍する時間帯とポイント選び
フロートアジングは万能な釣り方ですが、「時間」と「場所」さえハマれば、釣果は一気に伸びます。
ここでは、初心者でも結果が出やすい、フロートアジングのベストなシチュエーションを紹介していきます。
ベストな時間帯は「夕方〜夜」

フロートアジングで一番おすすめの時間帯は、
夕方から夜にかけての時間帯です。
この時間帯は、
- 日が沈み始めてアジの活性が上がる
- 沖から岸寄りにアジが回遊してくる
- 常夜灯や月明かりでベイトが集まりやすい
といった条件が重なりやすく、アジの食い気が一気に高まるゴールデンタイムになります。
もちろん日中でも釣れないことはありませんが、
「まず1本釣りたい」「フロートアジングを体感したい」なら、夕方〜夜が圧倒的におすすめです。
場所選びの基本は「潮の流れが強い場所」

フロートアジングで最も重要なのが、潮の流れがしっかり効いている場所を選ぶことです。
アジは基本的に、潮に乗って回遊してくる魚なので、
- 潮が動く
- ベイトが流れてくる
- エサが集まる
こういった場所ほど、アジが通りやすくなります。
特に狙い目なのが、
- 堤防の先端
- 漁港の外側
- 水道や岬まわり
といった、潮通しの良いポイントです。
こういった場所は、フロートの遠投性能を最大限に活かせる絶好のポイントになります。
個人的におすすめなのは「ゴロタ浜」と「サーフ」

フロートアジングで、個人的に特におすすめしたいのが、
- ゴロタ浜
- サーフ(砂浜)
この2つのフィールドです。
これらの場所は、
- 潮の流れが効きやすい
- ベイトが岸寄りに集まりやすい
- 回遊してくるアジの食い気が非常に旺盛
といった特徴があり、フロートアジングとの相性が抜群です。
特にサーフでは、ジグ単では到底届かない沖のブレイクラインやかけ上がりを、フロートならしっかり攻めることができます。
ゴロタ浜も同様に、沖から入ってくるアジが流れに沿って差してくるため、ドリフトとの相性も抜群です。
フロートが活きるのは「沖にアジがいる時」
まとめると、フロートアジングが最も活きるのは、
- 夕方〜夜の回遊タイミング
- 潮の流れが強い場所
- 堤防の先端や漁港の外側
- ゴロタ浜やサーフなどのオープンエリア
といった条件が重なった時です。
近場で反応がない時でも、沖ではガンガン当たる
という状況も、フロートアジングでは決して珍しくありません。
第6章:フロートアジングのメリット・デメリットまとめ
フロートアジングは、通常のアジングとは違った魅力がある一方で、弱点もちゃんと存在します。
ここでは、実際にやってみて感じるメリットとデメリットを、正直にまとめていきます。
フロートアジングのメリット
良型のアジが釣れやすい
フロートアジング最大のメリットは、やはりサイズの良いアジが狙えることです。
近場で釣れる豆アジや小型とは違い、フロートで届く沖には、
- 体力のある良型
- 引きが強いアジ
が回遊していることが多く、「どうせ釣るなら良型を狙いたい」という人にとって、フロートアジングは最高の釣り方です。
群れに当たれば爆釣も期待できる
沖を回遊しているアジは、群れの密度が非常に濃いことが多いのも特徴です。
そのため、
- フロートで群れに当たる
- ドリフトがハマる
- レンジが合う
この3つが揃うと、短時間で連発・爆釣モードに突入することも珍しくありません。
ジグ単では無反応だったのに、フロートに変えた瞬間に入れ食い、というのも本当によくある話です。
フロートアジングのデメリット
ライントラブルが起きやすい

一方で、フロートアジングの一番のデメリットは、
ライントラブルがやや多いことです。
理由としては、
- 仕掛けが長くなる
- フロートが回転する
- 風や潮の影響を受けやすい
といった点があり、慣れないうちはラインがヨレたり、絡んだりしやすいのが正直なところです。
三又サルカンを使えばトラブルは大きく減らせる

このライントラブル対策として、ぜひ使ってほしいのが、
フロート用の「三又サルカン」です。
三又サルカンを使うことで、
- ラインのヨレを防ぐ
- フロートの回転が直接ラインに伝わらない
- 絡みが大幅に減る
といった効果があり、ライントラブルはかなり低減できます。
特に初心者の方ほど、最初から三又サルカンを使っておくと、
「トラブルが多くて嫌になる…」という失敗を防ぐことができます。
メリットとデメリットを理解すれば、フロートはもっと楽しくなる
フロートアジングは、
- ✅ 良型が釣れる
- ✅ 爆釣のチャンスがある
- ❌ ライントラブルは少し多め
という、ハマった時のリターンが非常に大きい釣り方です。
そして、その最大の弱点であるライン絡みも、三又サルカンを使うだけで十分に対策可能です。
弱点を知ったうえで使えば、フロートアジングは 「遠く・デカく・たくさん釣れる」最強の武器になります。
まとめ:フロートアジングは“沖の良型”を狙うための最短ルート
フロートアジングは、ジグ単アジングに慣れてきた人が、次のステージへ進むために最適な釣り方です。
特別に難しいテクニックは必要なく、「軽いジグ単を遠くに飛ばす」という一点を理解するだけで、釣りの世界が一気に広がります。
ここで、今回の記事のポイントを実践向けに整理しておきます。
フロートアジング実践ポイント総まとめ
① フロートの役割は“1g前後のジグ単を沖へ運ぶこと”
→ 軽さによる食わせ性能と、遠投性能を同時に成立させるのが最大の武器。
② 基本構造は「半ヒロ+1g前後のジグヘッド」
→ メインラインとリーダーの間にフロート用サルカン、リーダーは約70〜80cmが基本。
③ タックルはアジングより少し強めが正解
→ ロッドはMLクラス・8ft以上
→ リールは2000番以上
→ PE0.4〜0.8号+リーダー6〜8lb
④ 釣り方は「投げて、ゆっくり巻くだけ」
→ 潮の流れに乗せるドリフトを意識
→ レンジは上の層だけでOK
→ アタリは強く出るので巻きアワセで十分
⑤ 狙う時間帯と場所が超重要
→ 夕方〜夜がベスト
→ 潮の流れが強い場所
→ 堤防先端・漁港外側・ゴロタ浜・サーフが好ポイント
⑥ メリット・デメリットも理解しておく
→ 良型狙い&爆釣の可能性あり
→ ライントラブルは出やすいが、三又サルカンで大きく軽減できる
⑦ ワームは匂い付きがあるとさらに有利
→ 沖の回遊アジは食い気が強く、匂いへの反応も抜群
フロートアジングは「投げられる距離」がそのまま釣果になる
近くで釣れるアジを追いかける釣りから、
沖で回遊する良型を狙い撃ちする釣りへ。
フロートアジングは、
- サイズアップが狙える
- 群れに当たれば数も釣れる
- シンプルな釣り方で再現性が高い
という、「釣る楽しさ」と「結果」がどちらも手に入る釣り方です。
